メインコンテンツへスキップ

AWS IAMの基礎:4つの概念をオフィスビルで例える

·
インフラ AWS 入門 まとめ
目次

今日学んだこと
#

AWS IAMは「誰が・どのサービスを・どこまで」アクセスできるかを管理する仕組みです。IAMポリシー・IAMユーザー・IAMグループ・IAMロールの4つの概念を、オフィスビルのアナロジーで整理しました。

学習内容
#

IAMとは
#

AWS IAM(Identity and Access Management)は、ユーザーやサービス(EC2・Lambda)による「AWSのリソースやサービス」へのアクセスを管理する仕組みです。

なぜIAMが必要か
#

AWSを利用する際は、「誰が・どのサービスを・どこまで」アクセスしてよいか制限する必要があります。

IAMによる管理を実施しない場合、以下のようなリスクがあります。

  • 退職者など想定していないユーザーがサービスへ接続する
  • 権限のないユーザーがリソースを削除する

4つの概念
#

IAMには4つの主要な概念があります。

概念役割
IAMポリシー「何を許可/拒否するか」を定義したルール
IAMユーザー個人に紐づくアカウント
IAMグループユーザーをまとめて同じルールを適用
IAMロール人間やサービスに一時的に権限を与える仕組み

IAMユーザー・グループ・ロールにIAMポリシーを付与することで、権限を管理します。

オフィスビルで例える
#

AWSの環境をオフィスビルに例えると、4つの概念は以下のように対応します。

IAMの概念オフィスビルで例えると
IAMポリシー「3階の会議室は入れるが、サーバールームは入れない」というルール
IAMユーザー社員証(個人を識別)
IAMグループ「営業部」「開発部」といった部署単位でルールをまとめて適用
IAMロール清掃業者用の一時入館証(人ではなく役割に紐づく)

権限管理の仕組み
#

IAMポリシー(ルール)
    ↓ 付与
IAMユーザー / IAMグループ / IAMロール
    ↓ 
AWSリソースへのアクセス制御

ポリシーを直接ユーザーに付与することも可能ですが、グループにまとめて付与することで効率的に管理できます。

ベストプラクティス
#

IAMを運用する際は、以下の原則を意識しましょう。

原則内容
ルートユーザーは使わないAWSアカウント作成時のルートユーザーは強力すぎるため、日常業務ではIAMユーザーを使用する
最小権限の原則必要最低限の権限のみを付与し、不要な権限は与えない
グループで権限を管理個人に直接ポリシーを付与せず、グループ経由で管理すると運用が楽になる

まとめ
#

概念一言で言うとアナロジー
IAMポリシー許可/拒否のルール入室ルール
IAMユーザー個人アカウント社員証
IAMグループユーザーのまとまり部署
IAMロール一時的な権限付与一時入館証
  • IAMは「誰が・どのサービスを・どこまで」を管理する仕組み
  • 管理対象は人間だけでなく、EC2やLambdaなどのサービスも含まれる
  • ポリシーをユーザー・グループ・ロールに付与して権限を制御する

参考
#

  • 『AWS運用入門 改訂第2版 押さえておきたいAWSの基本と運用ノウハウ』山﨑翔平・小倉大・峯侑資 著/SBクリエイティブ(2025年)
  • IAM チュートリアル - AWS公式